ゆるゆるループ、ときどきジャンプ。

おじいちゃん猫に音楽と映画そして日々の思いも

『ボヘミアン・ラプソディ』は猫映画でもある…と言いたいくらいに猫も可愛い



フレディが猫にごはんをあげる、いきなりの癒やされシーンから始まる『ボヘミアン・ラプソディ』、昨日の金曜ロードショーで吹替版を初めて観た。
考えてみると年に1度は観ているこの映画、観る度ごとにフレディの孤独が心に染み入ってくる。

映画はゲイに対して寛容な描き方をしているけれど、その時代は今よりもっともっと差別は強く、フレディの苦悩は深かったと思う。

少し前にニュースになっていた日本のLGBT法案、まずは最初の1歩として国会での成立を望みます。 


 

映画館で鑑賞


2018年に封切られた『ボヘミアン・ラプソディ』は世界的大ヒット作となり、その数字が更新されればされるほど、ひねくれている私は観ない!絶対観ない!という気持ちになった。

3回誘ってくれた知人がいて、結局のところは終盤になってから観に行くことになり…
面白かった、ライヴ・エイドのシーンなんかは大迫力で胸に迫ってきたし、音楽映画としてもかなり楽しめた。

そして、時々登場する猫たちが何とも美しい。
いつもどおりのリラックスした表情で、各々過ごしている感じの猫たちは可愛らしく、映画館で観た時のグルグル音はけっこう迫力があった。

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うちのマロかと思っちゃうくらい本当にソックリ【*゚ω゚*】


QUEENも猫も大好きな私からしたら満点で、猫映画としても秀逸。
とにかく演技をさせない猫の自然な姿に頬が緩んだ。
でも、感動感涙!心の底から感動したか?
と問われると、そこまではいかない…というのが正直な感想。

一緒に行った知人(男)が号泣する横で、私は泣かなかった。
エンディングにフレディ本人の歌う映像が流れ始め、じわっと涙がたまってきたけど我慢…涙はこぼれなかった。

 

ちょっとつっこみたくなった場面


予告中にもある「We Will Rock You」、足踏みと手拍子でイメージを膨らませていく場面…


www.youtube.com


フレディが短髪ヒゲ姿で登場しているんだけど、この時代のフレディはまだ短髪ではなく、ヒゲもないんだけどなぁー

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77年、当時のフレディはこんな感じ


これは、個人的につっこみを入れたくなる。
だって自分がフレディを好きになった頃だもの間違えようはないし、観た瞬間に違和感があった。

yuraneco.com

 

ちょっと引っかかった部分


映画の内容と事実が異なっている、時系列がおかしい部分が多々あることは、制作に関わったマネージャーもブライアンもロジャーも認めていることで、そこをつっつくのはナンセンス。
事実に基づきある程度は脚色する、映画はそのさじ加減がけっこう大事だとも思う。
『ボヘミアン・ラプソディ』はドキュメンタリー映画じゃないからね。
ブライアンは、伝記映画ではなくアート映画だと言っていたし…。

でも、ちょっと腑に落ちなかった部分が1つある。

フレディがエイズに感染していることを、ライヴ・エイドの前にメンバーに話し、メンバー間の揉め事でブランクがあったのをリハビリし、本番に臨んだー
っていう風に描かれているんだけど…
実際、メンバーに話したのはライヴ・エイドの後だし、2ヵ月前までツアーをしていたのが事実。

この部分の脚色って、観る側の感動の度合いに大きく影響すると思う。
ライヴ・エイドでの演奏を観る目が違ってくると思うし、何となく感情操作されているような気分に陥った。

でも、きっとそこが映画としての肝であり、大事なパーツの1つなのだとも思う。

公開時は中1だった甥っ子のように、そんな時系列はもちろんのこと、QUEENのことを一切知らない状態で観た方が大感激できるのかも…って、羨ましいような気持ちにもなった。

 

散々だった日本でのライヴ・エイド生放送


85年7月13日(土)21時から14日(日)12時まで、フジテレビにて15時間にわたり生放送された、リアルタイムでのライヴ・エイドのことをちょっとだけ。

徹夜する気満々で期待して観ていたのに、何かシラけた感じだったのは否めない。
イギリスやアメリカと日本のスタジオの温度差や空気の違いも大きかったように思う。
スタジオに呼ばれた佐野元春は、番組の進行やゲストのトークに嫌気がさし途中で帰っちゃったらしい…。

番組は、イギリスとアメリカのメイン会場での映像の合間に、時には中継を切ってまで日本のアーティストの映像が入ったり(これはライヴ・エイド側からの要請だったらしいけど本当にいらないっ!)、そもそも逸見さんは局アナとして仕方ないとしても、なんで司会が南こうせつなの?という違和感、同時通訳の棒読み、演奏中の唐突なCMには本当に腹が立った。

時代的に仕方ないのだけど映像も悪く、砂嵐みたいになったり途切れたり…
その度、スタジオの司会に画面が切り替わったりする。

よけいなことしないで、ただ2会場だけを映し続けてくれたらいいのにと心から思った、そうはいかないだろうけど。

ライヴ・エイドでのもう1曲


QUEENの演奏とは別に、ライヴ・エイドで披露されたフレディ&ブライアンの「悲しい世界」


www.youtube.com


それにしても33年後、ライヴ・エイドでのQUEENを題材にフレディの映画が制作されるなどとは思いもしなかった。
正直ライヴ・エイドの頃のQUEENは、全盛期を過ぎ落ちめで解散の噂もあった。
でも、このライヴがキッカケでまた自信を取り戻し、メンバー間の絆も戻り、その後の活躍へとつながっていったのだと思う。

劇場未公開映像(ライヴ・エイドでの2曲)を含む完全版が明日、BS朝日で20時から放送される。
建物自体にBSアンテナが設置されておらず、私はタイミング悪くひかりTVを解約したため観れないのよ~ (╥_╥)


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