一昨日、かなり久しぶりに図書館へ寄った。
家の近所(歩くとちょっと遠いけれど)の図書館は、2週間に1度は行っていた好きな場所なのに、コロナ禍になってからすっかり足が遠のいてしまっていた。
今回は通院の帰り、病院はしごの道中にある図書館へ、予約していた本を受け取りに行って来た。
東京在住時は、住んでいた場所の近くに大きな図書館が2館もあり、絵本以外の本を買うことがほとんどなくなった。
その恵まれた環境があたりまえになってしまっていたため、札幌の各図書館のショボさには唖然とした。
施設の規模も蔵書数も圧倒的な違いがあり、それは杉並区と札幌市の懐事情の違いで仕方のないことではあるのだけれど。
本の予約をしても、1年近く順番がまわってこないこともザラで、今も予約待ちをしている本が山ほどあったりする。
今回は在庫がたくさんありすぐに貸りられるものを、前もって予約しておいた。
今、ちょっと心配事があり落ち着かないので、ささっと読めてしまうものを3冊。
2冊、もう読んでしまった。
しかも、『星の子』は以前読んだことがあるものだった、うっかりした (;^ω^)
冬でなければ自転車で返却に行き、本を貸りに行きたいこところだけど、今日も朝から雪…
絶対イヤだ。
雪のせいで1年の1/3は無駄遣いをしているような気分になる。
せっかくなので再読。
林ちひろは中学三年生。
出生直後から病弱だった娘を救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しづつ家族のかたちを歪めていく…。
中学三年生の主人公がもう少し大人になった時、どのように考え受け入れていくのかが気になるところで終わってしまう、やや消化不良な感じはあるけれど…
親子3人で流れ星を一緒に見ようとする物語ラストのシーン、なかなか3人同時に見ることができない場面は、これからの行く末を暗示しているようにも思え切ない。
知らなかったけれど、芦田愛菜ちゃん主演で映画化されているようだ。
大切な人が信じていることを、わたしは理解できるだろうか。
一緒に信じることができるだろうかー。
これはなかなかに難しい問題。
おばあちゃんや親戚が同じ宗教を信仰していて、生まれた時から現在に至って自分も信仰している友人がいる。
これは疑問を感じずそのまま信じることのできた、ある意味とても幸せなのかもと思えるケース。
そして、若い頃から神様的なものが好きで自ら求め、新興宗教を信仰している友人もいる。
実はこの友人とはちょっと気まずい思いをしたことがある。
別に勧誘してくるわけでもないし、個人的な領域に踏み込む権利は私にはないのだけれど…
胡散臭さが拭えないことに加え、本人も全面的に受け入れてるわけではないらしく、余計なお世話とは思いながら「大丈夫なのか?」とちょっと心配になった時があった。
結果、口から出た言葉は気をつけたけれど、失礼だったかもしれず…
以後、宗教の話題は暗黙の了解でNGっぽくなってしまった。
一気に読み進めてしまえるわかりやすい文章の「星の子」だけど、色々なことを考えさせられる。
今村夏子さんの著書はどれも文章が読みやすく、テーマは重くてもドロドロとした感じや暗さはなく、真っ当な感じの変さ (;^ω^)
そして、清涼感すら感じる不思議な読後感がある。
- 作者:今村 夏子
- 発売日: 2014/06/04
- メディア: 文庫
私は観ていませんが『花束みたいな恋をした』の中で語られる(らしい)「ピクニック」は、「こちらあみ子」に収録されています ^ ^
発売された頃、アメトークの読書芸人で又吉さんが紹介しているのを観て、本屋さんで町田康さんの解説をチラッと立ち読み、即購入。
新作を待ち望む作家の一人となりました。
そのわりには読んだもの忘れているけれど…
お読みいただきありがとうございました。