国立アイヌ民族博物館内エントランスロビーに掲げられたパネルに、特別展示 国立民族学博物館巡回展「ビーズ アイヌモシリから世界へ」の鮮やかなポスターが…
アイヌモシリとは「アイヌ民族がくらす土地」という意味で、北海道を中心とした日本列島北部周辺の地域を表します。
アイヌモシリから出発する世界ビーズの旅は別途300円…
せっかくなのでこちらも観てきました。
ものとものをつなげたもの
この展示でのビーズとは「ものとものをつないだもの」との意味だそうだ。
何かわかりにくい気がするんだけど、要は糸を通すための穴の開いた飾り玉にはとらわれず…ってことだろうか。
馴染みのある石や貝殻、ガラスや真珠、プラスティックの他にも木の実や卵殻、虫の羽根や頭などで作られたもの、爪や骨、歯や牙などによるちょっとグロテスクなものまで…
多種多様な素材を使ったビーズが並んでいた。
いちばん右上のネックレスは人間の歯で作られたビーズ。
1つ1つの歯が思いのほか尖っていて、小さかった印象を受けた。
ページの右側がアイヌ博物館所蔵のビーズたち、下の真ん中はアイヌの伝統的な首飾りタマサイ。
へぇ~って、実物見てきたのにパンフレット見て再確認(よく覚えていない)。
世界のビーズ
巨大なビーズ人形や色々な国のカラフルなビーズがいっぱい!
ブログで紹介するとかは全然考えていなかったため、撮ってきた写真が偏りすぎだ。
ヨルバのビーズ人形(ナイジェリア)
仮面(象)(カメルーン)
靴(アメリカ合衆国)
しかも何だか消化不良気味というのか、それより食べたつもりになってほとんど食べていないというのか…
博物館はもののついでに行ってはいけないなと今回すごく思った。
いつでも行けるような近場だったら再度行けばいいのだけど、そうじゃないからなおさらのことだ。
国立アイヌ民族博物館
それにしても前記事読み返してみて、ぎょっとするほど国立アイヌ民族博物館について何も書いていない (⋟﹏⋞)
気を取り直して簡単に紹介しますね。
国立アイヌ民族博物館
先住民族アイヌを主題として、アイヌ民族の誇りが尊重される社会を目指し、多くの人にアイヌの歴史や文化を伝え、アイヌ文化を未来につなげていくことを目的とした博物館。
基本展示室は、北海道・樺太・千島・東北地方に人類が住み始めた約3万年前から2020年までのとても長い時間を対象に、「ことば」「世界」「くらし」「歴史」「しごと」「交流」の6つのテーマに沿って代表的な資料が展示されている。
私が特に興味を持ったのは、アイヌ民族が携わってきた「しごと」の展示だ。
狩猟・漁撈・農耕・採集で使用される道具やその仕組みの紹介に加え、明治以降からのしごとや工芸品、仕事道具や作品から現代のアイヌ民族の様子を伝えていた。
その中でも特に目をひいたのがこちら…
このフェンダー製の楽器はなに?
アンプはオレンジだ~♪
全く知らなかったのだけど、この楽器はカラフト・アイヌの伝統弦楽器『トンコリ』
その『トンコリ』を現代に復活させたのがOKI(加納沖)。
彫刻家・砂澤ビッキの長男だということも、今回ググって初めて知ることに。
展示になぜビッキさんの作品がないんだろうって、実は不思議に思っていたところ…
「アイヌ芸術家」という枠にはめられることを嫌っていた所以からだろうか。
トンコリ奏者OKI
OKI
1957生まれ、トンコリ奏者。OKI DUB AINU BANDの中心メンバー。トンコリとボーカルを担当。トンコリやアイヌの伝統歌「ウポポ」によるアイヌ伝統音楽を基調に、ダブ、レゲエ、ロック、アフロ・ビートなど世界のルーツ音楽を取り入れた音楽を制作、マレウレウの音楽プロデューサー。
最初は彫刻家だったOKIさん、アイヌの血をひいているアイデンティティについて悩んでいた時期があったそうだ。
アーティストとして自分のバックグラウンド抜きで表現していくことは難しく、レゲエの「Back to the Roots」という問いかけに、自分がどう向き合っていくかを考えていた時にトンコリと出会った。
…そのあたりの経緯を語るOKIさん、そのバックでトンコリを弾き歌っている様子、カッコいいOKI DUB AINU BANDの演奏が流れる動画です ^ ^
こちらは、カザフスタンの音楽フェスでのOKI DUB AINU BAND
ライヴハウスでドラマーと2人での演奏、ホールでの『アイヌ音楽の夕べ』やジャズクラブでの奄美音楽との融合など、色々な形で活動されているようだ。
札幌でライヴをする際には是非聴きに行きたい。